オートバイ用のバッテリーには記号がついています。形式はバッテリーを選ぶ時に必要ですが、初めてバッテリーを選ぶ際、記号の意味がわからない人もいらっしゃるでしょう。そこで今回は、オートバイ用バッテリーの記号にはどのような意味があるかについてご紹介します。バッテリーの種類や寿命も解説するのでぜひ参考にしてみてください。
オートバイ用バッテリーの記号の意味
オートバイ用バッテリーは、JIS規格によって3種類に分けられています。標準（開放式）バッテリー、高性能（開放式）バッテリー、VRLAバッテリーの3つです。それぞれの品番は数字やアルファベットで構成されています。これらの記号は電圧や端子形状などを表しています。
バッテリーの種類
バッテリーの種類についてご紹介します。
リチウムイオンバッテリー
リチウムイオンバッテリーは、近年登場したタイプのバッテリーです。そのためまだ使っている人は少ないでしょう。鉛を使っていないので従来のものより軽いのが特徴です。重さは鉛バッテリーの約1/3程度となっています。
自然放電が少ないので、半年から1年放置しても始動可能な性能を持っています。一方、価格は他のバッテリーに比べて高いでしょう。また、専用の充電器を使用しないと発火などのトラブルが発生する可能性もあるため注意が必要です。
メンテナンスフリー型バッテリー
メンテナンスフリー型バッテリーはVRLAとも呼ばれます。現在主流のバッテリーです。内部で発生したガスを極板で吸収します。そして再び戻すことで、バッテリー液の減少を抑える仕組みです。
液面の点検や補水が不要な点はメリットといえるでしょう。ただし、開放型に比べ価格が高く、専用の充電器が必要です。
開放型バッテリー
開放型バッテリーは以前主流でしたが、現在では古い車種以外でほとんど使われません。開放型バッテリーは、内部で発生したガスが排気口を通じて排出される仕組みです。バッテリー液が減っていくため、点検や補水が必要です。
ゲルバッテリー
ゲルバッテリーは、メンテナンスフリー型の一種です。電解液がゲル状になっています。サルフェーションというバッテリーの劣化現象が発生しにくい特徴もあります。寿命の長さはメリットといえるでしょう。横に倒して使えるのもメリットです。万が一破損した場合、飛散を最小限に抑えられるでしょう。
オートバイ用バッテリーの寿命
バッテリーは使用していくうちに極板が劣化していきます。性能も低下していき蓄電されなくなるでしょう。そのため、寿命が近くなったら交換しなければなりません。オートバイ用バッテリーの寿命は、約2～3年と言われています。しかし、寿命は使用する環境によって異なります。
寒さや放置期間の影響も大きく、とくに充電不足の状態で放電した場合サルフェーションが起こり、寿命は縮まりやすくなるでしょう。たとえば寒冷地で、冬の間オートバイに乗らなかったら1年未満で寿命を迎えたというケースもあります。
乗る機会が少ない場合でも、日頃からメンテナンスを行うことが重要です。バッテリーの寿命が近くなった場合、エンジンのかかりが悪くなる、バッテリー液がすぐに減る、ウインカーが点灯しないなどの症状が現れます。
寿命を延ばす方法
寿命を延ばす方法についてご紹介します。
満充電の状態にする
バッテリーはバイクに乗っていない間も放電を続けます。そのため、定期的にバイクを使用し満充電にすることが重要です。放電しきってバッテリーが上がってしまった場合、バッテリーの寿命が縮まってしまいます。
バッテリーを取り外しておく
長期間バイクを使わない場合、バッテリーを取り外しておきましょう。たとえばツーリングシーズンしか使用しない、冬季はバイクに乗らないという場合、バッテリーを取り外すことで寿命を延ばせます。
バッテリーは温度変化によって化学反応を起こす可能性があります。そのため、できるだけ温度変化の緩やかな場所で保管することが重要です。バイクに取り付けていなくても、バッテリー本体は放電をしているため、再度取り付ける場合は事前に充電しておきましょう。
まとめ
今回は、オートバイ用バッテリーの記号にはどのような意味があるかについてご紹介しました。オートバイのバッテリーを交換する時は、どのバッテリーでもいいというわけではありません。交換時は種類や互換性を確認しましょう。オートバイ用バッテリーを長持ちさせるためには、日頃からメンテナンスを行い、丁寧に扱うことが重要です。
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