バッテリーは、エンジンを始動させるのになくてはならないパーツであり、ライトなどの電装品や各種コンピュータ機器を稼働させるのにも必要不可欠です。このように重要なパーツであるバッテリーですが、消耗品なのはご存知でしょうか。車を正常に走行させるには、バッテリーを定期的に交換しなければなりません。そこで今回は、バッテリーの寿命について解説していきます。バッテリー交換の必要性や、バッテリーの寿命を早める要因などをみていきましょう。
車のバッテリーはなぜ交換が必要？
バッテリーは消耗品であり、劣化したら定期的に交換しなければなりません。正常なバッテリーは、走行中にオルタネーターが発電したエネルギーをバッテリー内で蓄えて、充電が可能です。その充電したエネルギーは、モーターへの出力やエンジンの制御、車の装飾品への電力として使われます。ところが劣化したバッテリーを使い続けていると充電能力が衰えているため、充電できるエネルギーが減少し、電圧不足が起こって正常に働きません。そのため、劣化し寿命を迎える目安の期間が来たら、バッテリーを新しいものに交換する必要があるでしょう。
実際は、それ以上の期間使い続けても、とくに問題のないケースも多々あります。しかし、交換時期の目安を大幅に過ぎたバッテリーを使い続けると、突発的なトラブルが起こりかねません。そのため、バッテリーは目安となる交換時期が訪れたら交換しなければならないのです。
バッテリーの寿命は何年？
バッテリーの寿命は、運転の頻度や運転環境に左右されるものの、およその寿命はどれくらいかみていきましょう。
一般的な車のバッテリー
一般的に車のバッテリーの寿命は2～3年だといわれています。通常のバッテリーなら2年、高性能のバッテリーなら3年が交換時期の目安といったところでしょう。バッテリーは、メーカー・製品によって異なるものの、およそ購入日より18か月または使用から3～6万kmを保証期間としていることが大部分です。つまりバッテリーは、保証期間より長く使えることが多いのです。
アイドリングストップ搭載車のバッテリー
新型車に搭載されていることの多いアイドリングストップ機能は、専用バッテリーが搭載されています。アイドリングストップしている状態からエンジンを再始動する際に、バッテリーには強い負担がかかるため、バッテリーの寿命は短くなる傾向にあるといえます。具体的には、平均1年半～2年が寿命といったところでしょう。
取り外したバッテリー
バッテリーは車から取り外した状態でも、約1年は保管できます。ただし、取り外した状態でもバッテリーは自己放電し続けているので、早めに使用した方がいいでしょう。
車のバッテリーの寿命が早まる要因とは？
次のような車の乗り方・使い方をしていると、一般的な交換時期よる早くバッテリーの寿命を迎えてしまう可能性があります。
過放電
エンジンを切った状態で灯火類を消し忘れ長時間ついた状態にしていたり、ドアを閉め忘れていたりすると過放電になって、バッテリーの消耗が進行してしまいます。
走行機会が少ない・短距離運転
バッテリーは車を走行させることで充電が行われ、使用しないと徐々に電圧が低下していってしまいます。そのため、走行させる機会が少なかったり、走行したとしても短距離運転を繰り返していたりすると、バッテリーは十分に充電されません。そして、劣化を早めてしまうことになるのです。走行機会の少ない車、短距離運転を繰り返す乗り方の場合は、注意しましょう。
電力消費過多
長く停車した状態でエアコンやワイパー、カーナビなどを長時間利用していると、バッテリーの充電が間に合わず、電圧が低下しがちになってバッテリーの消耗が激しくなってしまいます。また、近年ではシガーソケットからスマホ・タブレットの充電を行って車内で使用する人も増えているので、注意が必要です。
バッテリーが寿命を迎えているサインとは？
バッテリーがそろそろ寿命を迎えそうな場合には、車にさまざまなサインが現れます。具体的には次のような不具合が起こり始めたら、もしも交換時期を迎えていなくてもバッテリー交換を検討しましょう。
- 頻繁なバッテリー上がり
- エンジンがかかりにくい
- ヘッドライトが暗い
- パワーウィンドウなど電装品の動きが鈍い
- アイドリングストップ機能が作動しない
- バッテリー本体の変改
まとめ
バッテリーは、エンジンを起動させるなど重要な役割を果たす大切なパーツです。バッテリーには交換の目安があるものの、乗り方や走行環境も寿命を左右します。バッテリーに不具合がみられるようなら、交換の目安時期より早くても、交換を検討するようにしましょう。
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